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隼小僧異聞
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南町奉行所の“窓ぎわ同心”ほろ苦い人生の哀歓をつづる捕物控。 盗賊・隼小僧がついに捕まった。その10日後、30両を盗んだ疑いをかけられた女手習塾師匠が紋蔵を訪れた。 物書同心・藤木紋蔵は、勤務中に不慮の死を遂げた父にかわって、15の歳に南の御番所に採用された。勤めはじめて間もなくだった。御用部屋でこくりこくりとしはじめた。紋蔵は所構わず居眠りするという奇病の持ち主だった。そうとばれ、馘首(くび)になりかけた。親父は不慮の死を遂げている。馘首にするにはしのびない。されど外へだすと世間に恥をさらす。というわけで、紋蔵は内勤の例繰方(れいくりかた)に配属された。 以来およそ30年──。鬢(びん)に白いものが混ざりはじめたいまも、紋蔵は薄暗い例繰方の部屋に閉じ込められたきりだが、どういうわけか、次から次へと事件に巻き込まれていく。
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最新刊情報
隼小僧異聞 物書同心居眠り紋蔵
発売日:1999年06月15日
砂糖問屋橘屋から十両が消えた。奉公人の持ち物改めの末、手代の文吉が疑われて店を追われた。おりから市中を騒がせていた盗賊、“隼小僧”が捕まり、橘屋の件もその仕業と判明したのだが、紋蔵には合点がいかないものがある。表題作「隼小僧異聞」を始め8編を収録する、「物書同心居眠り紋蔵シリーズ」第2弾! (講談社文庫) 人生の哀歓をつづる“窓ぎわ同心”捕物帳!不慮の死をとげた父に替り南御番所に配属された藤木紋蔵は所かまわず居眠りする奇病の持ち主。内勤の例繰方に移ったものの次から次へ事件に巻きこまれるのだが。