
〈主体〉のゆくえ-日本近代思想史への一視角
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「主体」はもちろんsubjectの翻訳語である。明治以降、この語がわが国に入ってくると、「主観」「主体」「主語」などさまざまな翻訳語があらわれる。たとえば西田幾多郎は、初期は「主観」をつかっているが、後期になると「主体」しか出てこなくなる。この移行ははたして何を意味するのだろうか。戦後には、「主体性論争」がわき起こり、たとえば学生運動では「主体性」という言葉がキーワードとなった。明治期の受容から、戦後、そして現代に至るまで、それぞれの時代の趨勢となった思想に伏流する「主体」を追い続け、日本近代思想史にあらたな視座を提供する、知的興奮にあふれた1冊。 【目次】 序章 「体」のシニフィアン群 第一章 subjectの由来 第二章 翻訳語創出 第三章 主観から主体へ 第四章 先駆ける歴史的人間学 第五章 主体・身体・国体 第六章 戦後主体性論争 第七章 叛乱/氾濫する主体 終章 主体の消失? あとがき 参考文献一覧
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〈主体〉のゆくえ-日本近代思想史への一視角
発売日:2010年10月09日
「主体」はもちろんsubjectの翻訳語である。明治以降、この語がわが国に入ってくると、「主観」「主体」「主語」などさまざまな翻訳語があらわれる。たとえば西田幾多郎は、初期は「主観」をつかっているが、後期になると「主体」しか出てこなくなる。この移行ははたして何を意味するのだろうか。戦後には、「主体性論争」がわき起こり、たとえば学生運動では「主体性」という言葉がキーワードとなった。明治期の受容から、戦後、そして現代に至るまで、それぞれの時代の趨勢となった思想に伏流する「主体」を追い続け、日本近代思想史にあらたな視座を提供する、知的興奮にあふれた1冊。 【目次】 序章 「体」のシニフィアン群 第一章 subjectの由来 第二章 翻訳語創出 第三章 主観から主体へ 第四章 先駆ける歴史的人間学 第五章 主体・身体・国体 第六章 戦後主体性論争 第七章 叛乱/氾濫する主体 終章 主体の消失? あとがき 参考文献一覧