さして重要でない一日
サシテジュウヨウデナイイチニチ
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サラリ-マンの不思議な空間を描く中篇小説大企業の歯車として働く主人公が,手違いの書類を捜して,社内の秘密のポスト“社内局”やあいているコピ-機を求めて迷路的空間の中を彷徨う.奇妙な味の二作.
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さして重要でない一日
発売日:2012年04月12日
未知の空間、会社という迷路を彷徨う主人公。トラブル、時間、おしゃべり、女の子、コピー機。著者独特の上品なユーモアの漂う、なにか、もの哀しくも爽やかな空気の残像。会社員の日常を鮮やかに切り取った、野間文芸新人賞受賞作。サラリーマンの恋と噂と人間関係、奇妙で虚しくて、それでも魅力的な「星の見えない夜」も所収。 会社員の日常を鮮やかに描いた魅力的な小説二篇。 未知の空間、会社という迷路を彷徨う主人公。トラブル、時間、おしゃべり、女の子、コピー機。著者独特の上品なユーモアの漂う、なにか、もの哀しくも爽やかな空気の残像。会社員の日常を鮮やかに切り取った、野間文芸新人賞受賞作。サラリーマンの恋と噂と人間関係、奇妙で虚しくて、それでも魅力的な「星の見えない夜」も所収。 柴田元幸 だが伊井直行は、どこにでもある普遍的な会社像を描こうとしたのではない。伊井直行の小説を読んでいていつも感じることだが、彼の描くものは、社会であれ会社であれ、類型的なイメージを意識しつつも、類型から時として微妙に、時としてあからさまにずれるように描かれている(そこから独特の、味わい深いユーモアも生じている)。――<「解説」より> ※本書は、講談社刊『さして重要でない一日』(1989年9月)と講談社刊『星の見えない夜』(1991年8月)を底本としました。