ワシントンハイツの旋風
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ワシントンハイツの旋風

ワシントンンハイツノカゼセンプウ

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ひたむきに働く。ひたむきに恋をする。それが、昭和の青春! 山本一力、最初で最後の現代小説は、あの頃への憧憬を、ありったけ。 仕事もオンナも一所懸命 痛快!自伝的青春小説 「ここがワシントンハイツなの。こんなところ、見たことないでしょう」雅美が自慢げに胸を張った。真っ白に塗られたフェンスの先には、小高い丘が連なっており、どの丘も緑の芝生でおおわれていた。平屋の家が、その丘のなかに点在している。日曜日の午前中の陽を浴びて、芝生ではこどもたちがキャッチボールを楽しんでいた。走っている車は、大型のアメリカ車。幌を外したオープンカーも何台か見えた。日差しのなかで、こどもたちの金髪が艶やかに輝いている。「なんだよ、ここは」「だから、ワシントンハイツだって」「それがなんやら分からんきに、おんしゃあに訊きゆうがぜよ」要領を得ない妹の答えに、謙吾は焦れた。

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ワシントンハイツの旋風
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ワシントンハイツの旋風

発売日:2006年11月15日

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