異邦の香り――ネルヴァル『東方紀行』論

異邦の香り――ネルヴァル『東方紀行』論

イホウノカオリネルヴァルトウホウキコウロン

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「東方の甘美な香りに誘われ、女性探求の旅が始まる……」 プルーストが、サイードが愛した≪世界≫文学の先駆者ネルヴァルの傑作を読む 『東方紀行』のページを開くとき、読者はたちまち切れ目なく続く旅の運動に引き込まれる。パリからウィーン、ウィーンからエジプトへ、さらにはシリアを経てコンスタンチノープルへ。その遠心的な足取りに従うことは、いまの読者にとって、2世紀前の世界へのタイムスリップをも意味する。幾重にも超えがたい距離がそこには確かにありながら、ネルヴァルの文章自体はまさに魅惑としかいいようのない力を及ぼしてくる。それはいったいなぜなのか。――<「第1章 遊歩への誘い」より> 第62回読売文学賞[研究・翻訳賞]受賞

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異邦の香り――ネルヴァル『東方紀行』論
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異邦の香り――ネルヴァル『東方紀行』論

発売日:2010年04月03日

「東方の甘美な香りに誘われ、女性探求の旅が始まる……」 プルーストが、サイードが愛した≪世界≫文学の先駆者ネルヴァルの傑作を読む 『東方紀行』のページを開くとき、読者はたちまち切れ目なく続く旅の運動に引き込まれる。パリからウィーン、ウィーンからエジプトへ、さらにはシリアを経てコンスタンチノープルへ。その遠心的な足取りに従うことは、いまの読者にとって、2世紀前の世界へのタイムスリップをも意味する。幾重にも超えがたい距離がそこには確かにありながら、ネルヴァルの文章自体はまさに魅惑としかいいようのない力を及ぼしてくる。それはいったいなぜなのか。――<「第1章 遊歩への誘い」より> 第62回読売文学賞[研究・翻訳賞]受賞

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