
黄金の夢の歌
オウゴンノユメノウタ
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この世界の果てには、懐かしくやさしい詩がある。 不思議な男の子の声に導かれ、中央アジアの草原をさまよう「あなた」。歴史の奥に秘められた、人間を励ます叙事詩の意味を探る長篇。 講談社創業100周年記念出版 ……赤いリンゴを食べる夢を見れば女の子が生まれ、白いリンゴを食べる夢を見れば男の子が生まれる、そんな話もあった。……50歳になっても子どもに恵まれなかったチュウィルディは、ある日、白いリンゴを食べる夢を見たんだっけ。……すぐそばに坐るチャリクさんが、ふと右手を高くあげ、空の1ヵ所を指さした。白い雲がところどころに浮かぶ空。まわりは、木が1本も生えていない真夏の草原。そこはジャイロと呼ばれる高度3000メートル以上の、U字形の氷河谷にひろがる放牧地で、山の風に身を震わせる草はそれぞれの花をここぞとばかりに咲かせている。――<本文より> 第53回毎日芸術賞 文学I部門[小説・評論]受賞
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黄金の夢の歌
発売日:2013年12月13日
口承によってうたい継がれてきた中央アジア・キルギスの英雄マナスは、永遠に年をとらない、とても元気な男の子。その「夢の歌」を聞きたいと旅をする「あなた」。氷河によって削られたジャイロの美しい牧地に心奪われ、その地を駆けめぐった多くの騎馬、狩猟民族の興亡に思いを馳せる。(講談社文庫) トット、トット、タン、ト 「夢の歌」の旋律は、オオカミのようにステップ地帯を走りまわる 毎日芸術賞受賞作 口承によってうたい継がれてきた中央アジア・キルギスの英雄マナスは、永遠に年をとらない、とても元気な男の子。その「夢の歌」を聞きたいと旅をする「あなた」。氷河によって削られたジャイロの美しい牧地に心奪われ、その地を駆けめぐった多くの騎馬、狩猟民族の興亡に思いを馳せる。