
屋烏
オクウ
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父の死後、健気に生きてきた武家娘に訪れた初恋の行く末……。表題作ほか、武家社会の宿命に抗い、凛然と生きる人々を暖かく見つめる作品集。 ・12年前に別れた許嫁(いいなずけ)の苦境を思いやる智之助の耳に響くつつましい声。 ・父母に代わって弟を育てあげ、ひたむきに生きてきた揺枝(ゆえ)の忍ぶ恋。 ・部屋住みのまま五十路を迎えた与五六は、新思想に燃える姪の輝く眸に出会った。 ・放蕩三味の多一郎は、病に倒れた父と継母の姿に、生きる意味を自問する。 ・仇討ちの旅に出てから34年、過ぎた歳月に関蔵は慄然とする。
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屋烏
発売日:2002年02月15日
武家の宿命を背負い、清冽に生きる けなげに暮らす娘に訪れた初恋の行く末は?全5編の時代小説集。 勘定奉行だった父が政変に巻き込まれ惨殺されて以来、一家の大黒柱となって幼い弟を育てあげた揺枝(ゆえ)。気がつけば、婚期はとうに過ぎていた。ふとしたきっかけで、彼女は顔に傷のあるならず者に恋を抱いてしまうのだが。武家の宿命を背負った揺枝に訪れた初恋を清冽に描く表題作ほか全5編の時代小説集。