介子推
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介子推

カイシスイ

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神気をたたえた名品の誕生! 介山のつかいか、一貫して重耳を守った青年剣士介子推の気概。「つらい、と何度か泣いた体験は、この小説が初めて」と著者が語る品格高い会心作! どうも清明節のあたりにはよく雨が降るらしい。それはともかく、寒食というのは、1日中火をもちいない日で、その日は食べ物に火を通せないので、あらかじめ寒食用に料理をつくっておくのである。寒食の翌日、すなわち清明節から新しい火をもちいるのである。なぜそんな風習があるのか。それは中国全土の人々が介子推を悼んでいるというあらわれである。介子推が山にかくれたあと重耳が山に火をかけ、介子推のあらわれるのを待った。ところが介子推は下山せず、木を抱いてついに焼死したという伝説がある。後世の人々は介子推の忠節とこころざしの高さに感動し、その死を哀痛しつづけるため、火をつかわない日を国民的行事としてもうけたのである。なんという国民であろう。──「あとがき」から

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介子推
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介子推

発売日:1998年05月15日

山霊がつかわした青年、長身清眉の介推は、棒術の名手となって人喰い虎を倒した。やがて、晋の公子重耳に仕え、人知れず、恐るべき暗殺者から守り抜くが、重耳の覇業が完成したとき、忽然と姿を消した。名君の心の悪虎を倒すために……。後に、中国全土の人々から敬愛され神となった介子推を描く、傑作長編。(講談社文庫) 名君「重耳」に仕えた奇蹟の剣士を描く長編。晋の文公(重耳)は、如何にして春秋の覇者となり得たか? 貧窮放浪の公子重耳を、一身を捧げて守り通した介推の、主君を思うが故の見事な進退を語る感動の長編。

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