
更紗の絵
サラサノエ
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ユーモア漂う独自な世界 敗戦後の混乱期、再建途上の学園をめぐる回復と新生の物語 敗戦後の復興の時代――。学園を再建しようと努力する義父のもとで、中学主事を引き受けた青年教師・吉野君。進駐軍と旧軍需工場との交渉役を押しつけられ、できの悪い生徒のいたずらや教師同士のもめごと、喰いつめた友人の泣きごとにも向きあいながら、吉野君は淡々として身を処していく。時代の混乱と復興の日々を、独特なユーモア漂うほのぼのとした温かい筆致で描いた青春学園ドラマ。 清水良典 敗戦後の荒れ果てた武蔵野における教師生活の、一見のどかな時間の流れに染まっているが、その背後には日本軍の最大軍事拠点であった工場の空襲被害とその跡地の歴史が横たわっている。その意味で本書は、小沼の中学教師時代を描いた自伝的作品であると同時に、「大きな飛行機工場」の跡地にまつわる敗戦後の生々しい記憶を刻みつけたモニュメントともいえるのだ。――<「解説」より> ※本作品は、1967年7月から1968年12月まで「解脱」に連載され、単行本は、1972年6月、あすなろ社より刊行されました。本書では、未知谷刊『小沼丹全集』第2巻(2004年7月)を底本としました。
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更紗の絵
発売日:2012年01月11日
ユーモア漂う独自な世界 敗戦後の混乱期、再建途上の学園をめぐる回復と新生の物語 敗戦後の復興の時代――。学園を再建しようと努力する義父のもとで、中学主事を引き受けた青年教師・吉野君。進駐軍と旧軍需工場との交渉役を押しつけられ、できの悪い生徒のいたずらや教師同士のもめごと、喰いつめた友人の泣きごとにも向きあいながら、吉野君は淡々として身を処していく。時代の混乱と復興の日々を、独特なユーモア漂うほのぼのとした温かい筆致で描いた青春学園ドラマ。 清水良典 敗戦後の荒れ果てた武蔵野における教師生活の、一見のどかな時間の流れに染まっているが、その背後には日本軍の最大軍事拠点であった工場の空襲被害とその跡地の歴史が横たわっている。その意味で本書は、小沼の中学教師時代を描いた自伝的作品であると同時に、「大きな飛行機工場」の跡地にまつわる敗戦後の生々しい記憶を刻みつけたモニュメントともいえるのだ。――<「解説」より> ※本作品は、1967年7月から1968年12月まで「解脱」に連載され、単行本は、1972年6月、あすなろ社より刊行されました。本書では、未知谷刊『小沼丹全集』第2巻(2004年7月)を底本としました。