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砦なき者
トリデナキモノ
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テレビを信じてはならない。 “4年後の『破線のマリス』”と呼ぶべき傑作サスペンス! 映像という手段を知り尽くし、若者のカリスマとなった邪悪な男。彼を生み出してしまったテレビ業界の男たちが挑んだ戦いとは――? 視聴率というものが表現する大衆が、不気味でならない時がある。 「閉じた社会」には、行き場を失った暗いエネルギーが満ち満ちている。1千万人が1人のカリスマの登場によって「絶対的な総意」としてひとつにまとまったらと想像すると、背筋が凍る。 だが、本物の恐怖はその先にあるように思えてならない。――野沢尚