
手首の問題
テクビノモンダイ
マイページに作品情報をお届け!
真面目な教師が下着泥棒となり(「手首の問題」)、愛する女性が殺人犯を匿っていることがわかり(「天使の通り道」)、自殺を決意してホテルに来たが(「断崖」)、愛人と入水心中をしたが(「みれん」)……。日常からの逸脱が人の心に深い傷を刻み、悲劇を招く。 愛の真実とは、希望とは何かを鮮烈に描く異色作品集。 大人の愛の行き違いが起こす、切ない物語をお楽しみください。 ●著者の言葉 シリーズ物でない短編には、制約が少ない分、筆に任せてどんな終わり方をしてもいい、という解放感がある。言い換えれば、登場人物が生き方を選べるのだ。 それでも物語である以上、終わりはやってくる。物語は終わっても、登場人物の人生はまだ続くわけで、その先の人生を、読者がつい考えてしまうような、そんな小説を書いたつもりである。
TOPICS

手首の問題
発売日:2000年10月12日
仕事もイヤになり、恋人もいないOLが下着ドロに手錠をかけた。頭に来てベランダにつなぎ、顔も見ないで外出してしまう。残された泥棒はなんとか逃げようとするのだが──。意外な犯人の正体とラストシーンが印象的な表題作をはじめ、人生に追い詰められた人々が見せる、切ない真実を描く極上の短編集。(講談社文庫) 哀しい犯罪者と切ない恋心 愛は時に人を惑わせ、時に死の淵から救い出す。赤川流4つの短編。 仕事もイヤになり、恋人もいないOLが下着ドロに手錠をかけた。頭に来てベランダにつなぎ、顔も見ないで外出してしまう。残された泥棒はなんとか逃げようとするのだが──。意外な犯人の正体とラストシーンが印象的な表題作をはじめ、人生に追い詰められた人々が見せる、切ない真実を描く極上の短編集。