
青春の賭け 小説織田作之助
セイシュンノカケショウセツオダサクノスケ
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熱き友情と冷徹な作家の目が捉えた親友織田作の反逆と死! 戦後、虚脱と混乱の世相を体現するかのような烈しい生を、「可能性の文学」に殉じて壮絶な死で終わらせた織田作之助。三高での出会い、関西から東京へと共にした街歩きの青春、文学への熱情とデカダンスに駆られ自滅への道をひた走る流行作家の貌……。4篇の実名小説は、著者が親友に捧げた鎮魂の書であり、その文学の火種を95歳で亡くなるまで燃やし続けた“最後の無頼派”青山光二自身の青春の書である。 高橋英夫 戦争直後に太宰・織田・坂口らが担った「無頼派」「デカダン」という旗じるしを、文壇的に1歩2歩遅れて引き継ぐかたちとなった青山光二が、そっくりそのまま担ぐのではなく、人物たちに捻りを入れてばくち打ち、やくざに焦点を合わせ、色合いを変えたと見ることができる。もしそうだとすれば、この時期の青山光二は「新・無頼派」だったとも呼べなくはない。織田の死のあとで、織田との友情の残光のなかで、新しいジャンルが生まれたのである。――<「解説」より>
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青春の賭け 小説織田作之助
発売日:2010年05月12日
熱き友情と冷徹な作家の目が捉えた親友織田作の反逆と死! 戦後、虚脱と混乱の世相を体現するかのような烈しい生を、「可能性の文学」に殉じて壮絶な死で終わらせた織田作之助。三高での出会い、関西から東京へと共にした街歩きの青春、文学への熱情とデカダンスに駆られ自滅への道をひた走る流行作家の貌……。4篇の実名小説は、著者が親友に捧げた鎮魂の書であり、その文学の火種を95歳で亡くなるまで燃やし続けた“最後の無頼派”青山光二自身の青春の書である。 高橋英夫 戦争直後に太宰・織田・坂口らが担った「無頼派」「デカダン」という旗じるしを、文壇的に1歩2歩遅れて引き継ぐかたちとなった青山光二が、そっくりそのまま担ぐのではなく、人物たちに捻りを入れてばくち打ち、やくざに焦点を合わせ、色合いを変えたと見ることができる。もしそうだとすれば、この時期の青山光二は「新・無頼派」だったとも呼べなくはない。織田の死のあとで、織田との友情の残光のなかで、新しいジャンルが生まれたのである。――<「解説」より>