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宙返り
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ノーベル賞から5年、大江健三郎、小説復帰の大作。 いったん「神」と信者たちをコケにした、棄教者のリーダーが戻ってきた。脇腹に「聖痕」をきざんで。待ち受ける急進派は、「悔い改め」を社会にもとめる構想をたもち、祈り続けてきた女たちは、集団での昇天を意図する。教会は、再建されうるのか? 「世紀末の闇の深さ、希求する若い魂の激しさ。それをリアルに、明快に書くことをねがった」──作者
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最新刊情報
宙返り(下)
発売日:2002年06月14日
心傷ついた女、障害を持つ男、信心篤(あつ)い無垢な者……師匠(パトロン)達は四国の森に根拠地を作る。だが棄教で一度芽生えた不信感は拭い去れず、グループ間の対立も燻(くすぶ)り続ける。やがて悲劇の予感と共に教団再建の大集会が始まり、師匠は「新しい人」に全てを託す。 再生と救いを追究し、“魂のこと”を求め続けた大江文学の集大成。 宙返りから、新しいものが見えてくる。――(大江健三郎) 教団内部の対立を抱えつつ大集会はクライマックスへ。 「新しい人」にすべてを託して―― 心傷ついた女、障害を持つ男、信心篤(あつ)い無垢な者……師匠(パトロン)達は四国の森に根拠地を作る。だが棄教で一度芽生えた不信感は拭い去れず、グループ間の対立も燻(くすぶ)り続ける。やがて悲劇の予感と共に教団再建の大集会が始まり、師匠は「新しい人」に全てを託す。 再生と救いを追究し、“魂のこと”を求め続けた大江文学の集大成。