
電子あり
朝の歓び
マイページに作品情報をお届け!
おはようって、素敵な言葉。気が遠くなるくらい。 妻を亡くした良介と再会した日出子。互いに隠しごとを秘め、ふたりはイタリアへの旅の途にあった……。 「4年前、私に足りなかったものが何かを、私、やっと、わかってきたの。私には、感謝する心ってのがなかったの。いつも、リョウに、ひどいめにあわされてるって思ってたわ」「日出子は、4年前、理不尽な立場に置かれてたよ。いまもそうかもしれない」日出子は、ここは日本ではないのだからと言い、良介の唇に自分のそれを軽く重ねた。