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定年ゴジラ
テイネンゴジラ
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父の伝えた、幸せのかたちとは? 開発から30年。年老いたニュータウンで、日本をささえてきた男たちが、いっせいに長い休暇を迎え始めた。 息子が父に贈る、元気の出る長編小説。 “父”の話を書きたかった。我が家では2年前に実父が、去年義父が、それぞれ定年を迎えた。お手本となったか反面教師だったかはともかく、戦後の日本を支えてきた“父”の世代は、「これが俺たちの考える幸せというものだ」と確かに子供たちに伝えてくれた。僕たちは、はたして子供に伝えるべき幸せのかたちを持っているのだろうか──。重松清