密やかな結晶
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密やかな結晶

ヒソヤカナケッショウ

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冷たく美しい傑作 芥川賞作家の小川洋子による初めての本格的な書下ろし長篇小説の誕生!有機物であることの人間の哀しみを澄明なまなざしで見つめ、現代の完璧な消滅・気化への希みを、美しく危険なシチュエイションの展開の中で描く注目の傑作長篇!

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密やかな結晶 新装版
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密やかな結晶 新装版

発売日:2020年12月15日

その島では多くのものが徐々に消滅していき、一緒に人々の心も衰弱していった。 鳥、香水、ラムネ、左足。記憶狩りによって、静かに消滅が進んでいく島で、わたしは小説家として言葉を紡いでいた。少しずつ空洞が増え、心が薄くなっていくことを意識しながらも、消滅を阻止する方法もなく、新しい日常に慣れていく日々。しかしある日、「小説」までもが消滅してしまった。 有機物であることの人間の哀しみを澄んだまなざしで見つめ、空無への願望を、美しく危険な情況の中で描く傑作長編。

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