
梟首の島
マイページに作品情報をお届け!
「幕末」のあとにあった、知られざる革命の物語。自由民権を掲げた人々の闘いを、正面から描いた傑作長編!! 自由。その言葉を唇に乗せてみる。体の芯から活力がわきあがってきた。 おれらぁは、黙らんぞっ。世の中が気に入らんがじゃ。気に入らんもんを、気に入らん、いうて、どこが悪い。 1887年、1人の日本人留学生がロンドンの自室で割腹自殺を遂げた。彼はなぜ命を絶たねばならなかったのか。物語は彼の少年期に遡る――明治初期の高知、自由民権運動に魅せられた兄弟とその母がいた。自立した女の生き方を模索する母、法を学ぶため大学を目指す兄、言葉の力を信じて高知新聞社へ入る弟。それぞれを待ち受ける未来とは。 これまで誰も書かなかった、激動の歴史。――そのとき、庶民の声はうねりとなった。
TOPICS

梟首の島(下)
発売日:2009年09月15日
「幽霊新聞」の発行で警察に追われた東吉は、自らも自由への熱意を燃やす母を残して上京し、東京の民権家と行動を共にする。だが、テロ化した運動は加波山事件に発展し、その限界に近づいていく――。一方ロンドンの光明は、遂に留学生イワガミの死の真相に辿り着く。個々人の革命を描いた物語、衝撃の後編。(講談社文庫) 女の腹に“自由”は孕まれ、育まれる 自由民権を闘った熱き者たちの物語 ロンドンと高知――それぞれの闘いはどこに向かって結実するのか!? 知られざる歴史を描いた傑作長編 民権運動の大義名分を掲げる男に女は爪弾きにされる。女のやり方があるはずだ、母・むめは考える。 「幽霊新聞」の発行で警察に追われた東吉は、自らも自由への熱意を燃やす母を残して上京し、東京の民権家と行動を共にする。だが、テロ化した運動は加波山事件に発展し、その限界に近づいていく――。一方ロンドンの光明は、遂に留学生イワガミの死の真相に辿り着く。個々人の革命を描いた物語、衝撃の後編。