
天皇の歴史
マイページに作品情報をお届け!
天皇はいつ生まれ、どのような役割で、いかに統治したのか。また最初の倭国王である邪馬台国の卑弥呼とは、どのような存在であったのか。三輪山の麓、ヤマトに生まれた王権を中核として展開される古代国家統一への道を探り、その正統性の根拠と激変する東アジア情勢が与えた影響を考察。神意を知る存在としての宗教的機能を中心に、天皇号および大和政権の成立過程と支配の仕組みを、最新の研究成果により明らかにする。 「天皇の歴史」全10巻完結 【全集の特色】 1.千数百年も存続する天皇と天皇制を軸に、日本の歴史を新たに解き明かします。 2.巨大前方後円墳の誕生が三世紀半ばまでさかのぼるなど、近年の研究成果を集 大成。大和朝廷の成立から近代までを8巻にわけ、天皇と日本の歴史を最新知見で解説します。 3.和歌や芸能など、日本文化が天皇によりどのように継承・発展したか明らかにします。 【編集委員】 大津 透(東京大学教授) 河内 祥輔(法政大学教授) 藤井 讓治(京都大学教授) 藤田 覚(東京大学名誉教授) 【全巻構成】 01巻 『神話から歴史へ』 大津 透 (東京大学教授) 02巻 『聖武天皇と仏都平城京』 吉川 真司 (京都大学教授) 03巻 『天皇と摂政・関白』 佐々木 恵介 (聖心女子大学教授) 04巻 『天皇と中世の武家』 河内 祥輔 (法政大学教授) 新田 一郎 (東京大学教授) 05巻 『天皇と天下人』 藤井 讓治 (京都大学教授) 06巻 『江戸時代の天皇』 藤田 覚 (東京大学名誉教授) 07巻 『明治天皇の大日本帝国』 西川 誠 (川村学園女子大学教授) 08巻 『昭和天皇と戦争の世紀』 加藤 陽子 (東京大学教授) 09巻 『天皇と宗教』 小倉 慈司 (国立歴史民俗博物館准教授) 山口 輝臣 (九州大学准教授) 10巻 『天皇と芸能』 渡部 泰明 (東京大学教授) 阿部 泰郎 (名古屋大学教授) 鈴木 健一 (学習院大学教授) 松澤 克行 (東京大学史料編纂所助教) 【第一回配本】 01巻 『神話から歴史へ』 大津 透(東京大学教授) 【内容紹介】 天皇はいつ生まれ、どんな役割で、いかに統治したのか。 三輪山のふもと、ヤマトに生まれた王を中核として展開される古代国家統一への道。 その正統性の根拠は何なのか。 また東アジア情勢が与えた影響とは? 神意を知る存在としての宗教的機能を中心に、天皇号・大和政権の成立過程と支配の構造を明らかにする。
TOPICS

天皇の歴史10 天皇と芸能
発売日:2018年09月11日
天皇の権威の源泉は、〈芸能〉にあった。『古今和歌集』をはじめとする勅撰和歌集は、なぜ二十一代も編纂されたのか。そして、「和歌」の伝統は戦乱の世をいかに乗り越えたのか。今様の後白河院、琵琶の後鳥羽院など、「声わざ」と管弦に生きた「芸能王」の系譜とは。立花の後水尾院や、茶の湯の後西院など、諸芸を愛好し、和漢の学問に励んだ天皇の姿からは、日本文化の深層と、その伝統形成の歴史が見えてくる。 講談社創業100周年記年企画として刊行され、高い評価を得たシリーズの学術文庫版、第10巻。最終回配本となる本巻では、古代から近世まで、和歌や音楽、学問、茶の湯など、「芸能」が天皇と日本の歴史の中でいかに大きな意味を持っていたかを解明してく。 第一部は、10世紀初頭の『古今和歌集』から500年続いた二十一代の勅撰和歌集を縦糸に、古代・中世の天皇による多彩な和歌の活動を解説。 第二部は、今様の後白河院、琵琶の後鳥羽院など、「声わざ」と管弦に長じた「芸能王」の系譜をたどり、皇位継承と秘曲伝受の密接な関係を解明する。 第三部は、戦乱の時代を乗り越えて、古今伝受など近世和歌がいかに復興し、継承されたかを見ていく。 第四部は、天皇家における漢学の尊重、立花の後水尾院、茶の湯の後西院など、諸芸を愛好し、和漢の学問に励んだ天皇と、日本の伝統文化の深層を探る。 [原本:『天皇の歴史 10巻 天皇と芸能』講談社 2011年刊]