億夜
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億夜

オクヤ

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のこされて生きる人たちの哀しみと見果てぬ夢。女と男の生死をみつめ言葉の重さと生命の意味を問う渾身の書下ろし傑作長篇小説 もしも自分が死ぬときには、最後に残された力をふりしぼって、あの「蜉蝣の箱」の蓋を開けることにしよう。すると、今夜のいくつもの声や言葉が、エロティックにゆらゆらと立ち昇っていき、自分のいのちもまた、それらを追いかけて蜉蝣のように軽やかに、大気の中に溶けこんでいけるかもしれない……──(本文より)

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億夜
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億夜

発売日:1998年10月15日

死が見えてくると、愛することは哀しい。兄・竹雄の婚約者・沙織の心を奪い、自ら命を絶った弟の光也が残した「蜉蝣(かげろう)の箱」。25年の時を経て、木箱に封印された言葉の意味を求め、竹雄と沙織は再会する……。老いや死を意識しはじめた、男女の葛藤と性愛。透明な感性で生の根源を精緻に描く、渾身の長編小説。言葉のエロスが、肉体を突きぬける……過去の愛と死、そして言葉に宿る魂を追い求め再会する男女の性愛! 生と死と愛の極限!

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