歴史とは靴である 17歳の特別教室
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歴史とは靴である

レキシトハクツデアル

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 ところで、歴史は、しばしば好き嫌いで論じられます。  ぼくもよく聞かれます。 「先生、歴史が好きですか?」 「先生、歴史上の好きな人物は?」  などと言われます。 「うちのお父さん、歴史が好きなんです。先生の本もよく読んでます」  とか言われることもあります。  好き嫌いで論じられるものは嗜好品です。酒やタバコと同じです。  はたして歴史学は、好きか嫌いかで選べるものでしょうか。  どうもちがう気がします。  歴史的にものを考えると、前より安全に世のなかが歩けます。歴史はむしろ実用品であって、靴に近いものではないか。ぼくはそんなふうに考えます。 (中略)  なにごとも歴史的な考えかたは大切になります。常日ごろから、時間と空間を飛び越えて、似たようなことはないかなと考えながら暮らすと成功パターンも知れ、危険が避けられ、成功しやすいのです。(本文より)

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歴史とは靴である
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歴史とは靴である

発売日:2022年04月15日

「日本」は着ぐるみがつくった国? 元号はこうして決まる。ニセモノはなぜ生まれるのか──。 古都鎌倉の高校生を前にイソダ先生が行った特別講義。 「歴史は好きか嫌いかの嗜好品ではなく、安全に世のなかを歩くためのむしろ実用品である」 という目からウロコな歴史の見方が反響を呼び、さらなる対話を生んだ。 「ブタやトイレに歴史はあるか」 「カミ・クニ・カネの『3K』」 「『いまだから言える』ということ」 「おめでたいときも、災害のときも」 「教養とはムダの別名である」 「歴史は実験できない。ただし、ある程度の法則性はある」 こんな授業を受けてみたかった。 図書館の本を読み尽くした! 筋金入りの学者が語る「歴史」とは。 「ビリギャル」こと小林さやかさんをはじめとする2対談を、文庫化にあたり新規収録。

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