損料屋見鬼控え 1
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損料屋見鬼控え

ソンリョウヤケンキビカエ

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文政元年(1818年)、損料屋(江戸時代のレンタルショップ)巴屋の惣領息子・又十郎は17歳になってからも親から丁稚扱いをされていた。損料屋といえばいちばんの得意先は長屋。長屋から長屋への引っ越しなどではわざわざ家財道具は購入せずレンタルで済ますことが、上方ほどではないにせよ江戸でもそれなりにあった。最初の事件は巴屋の店の入っている長屋だった。大家にヘンな物音がする部屋があるので見てほしいと頼まれてついていくと、部屋の隅に見事な幽霊の姿。もともと霊感らしきものが強いとは自覚していたが、あまりに鮮明なそのお姿に又十郎は腰を抜かしてしまう。これが「事故物件」のなせる業なのか!

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損料屋見鬼控え 3
最新刊情報

損料屋見鬼控え 3

発売日:2021年12月15日

「霊が見える兄」こと損料屋の又十郎は、困っている霊をほっとけない。そして「聞こえる妹」天音の能力が決め手に。温かい時代小説! 損料屋(レンタルショップ)の巴屋に紙問屋の藤屋から注文が入り、葬儀などに使う善と器を貸し出すことになった。巴屋の跡取り息子・又十郎が届けることになるが、案の定、成仏していないと思われる幽霊がいた。又十郎は霊を見ることができ、物に宿った声が聞こえる妹・天音と二人で「見える兄と聞こえる妹」として、江戸では少し有名なのだ。そして藤屋の幽霊。主人の儀兵衛に尋ねると亡くなったばかりの女将の霊だとわかる。又十郎は成仏させてあげたいと提案するが、儀兵衛は次の女将になるはずの嫁のことが気がかりだったのだろうと言って、そのままにしてほしいと断る。幽霊がいると伝えたことを又十郎は反省をする。だがその後、嫁姑問題に絡む思わぬ真相が……。

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