又四郎行状記(下)
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又四郎行状記

マタシロウギョウジョウキ

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とぼけた風格と智略で剣難女難をきりぬける、江戸浪人の又四郎こと、18万石・松平家の若君・源三郎は、三男坊の気安さから、家老・乙部茂右衛門の暗黙の諒解のもとに、養子縁組のととのった内藤家のお家騒動にみずから飛び込んで、剣風の下に奸臣輩との智恵くらべをして、君臣の道を説き、飛燕のごとく神出鬼没の大活躍をする。大衆文芸の独壇場ともいうべきお家騒動と道中記を綯い交ぜて、「鬼姫しぐれ」「美女峠」「又四郎笠」の3部に分けての「又四郎行状記」は、洛陽の紙価を高からしめたばかりでなく、その後の山手文学の基盤となって大根をはった時代巨篇である。<上下巻>

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又四郎行状記(上)
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又四郎行状記(上)

発売日:2021年08月20日

この「又四郎行状記」は、「鬼姫しぐれ」「美女峠」「又四郎笠」の3部作からなり、戦後の時代小説不遇の折に「夢介千両みやげ」とともに時代小説のエポック・メーキングとなった、山手文学の代表作。剣をとっては滅法つよいが、絶対に人を斬らない笹井又四郎、じつは松平和泉守の若君・源三郎が、深川で辰巳芸者お艶姐さんを助けたばっかりに、養子先の磐城平7万石・内藤丹後守のお家騒動にまきこまれる。多恵姫を育てた国家老・内藤治部右衛門と、八重姫を擁して起つ江戸家老・大島刑部の対立は、江戸と国許の道中双六に正邪入り乱れて暗雲をよび、茫洋とした風貌に似合わぬ又四郎の大活躍! <上下巻>

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