貝に続く場所にて
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貝に続く場所にて

カイニツヅクバショニテ

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第165回芥川賞受賞!第64回群像新人文学賞受賞のデビュー作。 コロナ禍が影を落とす異国の街に、9年前の光景が重なり合う。ドイツの学術都市に暮らす私の元に、震災で行方不明になったはずの友人が現れる。人と場所の記憶に向かい合い、静謐な祈りを込めて描く鎮魂の物語。 (群像新人文学賞 選評より) 記憶や内面、歴史や時間、ここと別のところなど、何層にも重なり合う世界を、今、この場所として描くことに挑んでいる小説 ーー柴崎友香氏 人文的教養溢れる大人の傑作 曖昧な記憶を磨き上げ、それを丹念なコトバのオブジェに加工するという独自の祈りの手法を開発した ――島田雅彦氏 犠牲者ではない語り手を用意して、生者でも死者でもない「行方不明者」に焦点を絞った点で、すばらしい。清潔感がある。 ーー古川日出男氏

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貝に続く場所にて
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貝に続く場所にて

発売日:2023年09月15日

芥川賞受賞の鮮烈デビュー作、待望の文庫化。 あの日行方不明となった彼が、ドイツの私の元を訪れる。 忘却に抗う言語芸術の傑作にして、鮮烈なるデビュー小説。 第165回芥川賞受賞作 第64回群像新人文学賞受賞作 ドイツの学術都市ゲッティンゲンに暮らす私の元に、東日本大震災で行方不明になった彼が現れる。 陽に透けないほどの存在感を持つその訪問者に私は安堵するが、死者との邂逅はその街と人の様相を重層的な記憶を掘り起こすように変容させてゆく。 群像新人文学賞と芥川賞をダブル受賞した著者のデビュー作。 解説=松永美穂(ドイツ文学者、翻訳家)

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