
電子のみ
太陽はまた昇る 公爵近衞文麿
タイヨウハマタノボル コウシャクコノエフミマロ
マイページに作品情報をお届け!
近衛側近のグループ「朝飯会」のメンバー・尾崎秀実は、コミンテルンのスパイとして取り調べられ、ゾルゲ事件が発覚した。昭和16年10月、第三次近衛内閣は瓦解し、東条英機は新内閣を組織して、12月8日ついに大東亜戦争に突入する。ハワイ、シンガポールの戦勝におどらされる国民。しかし敗退が隠される中、混乱と無秩序の中で憲兵政治とたたかい、終戦に導こうと必死に努力する良識派。中野正剛の自決と、国体護持をねがう近衛の苦衷。やがて、原子爆弾によりポツダム宣言の受諾となる。終戦後、責任をとって自裁した近衛の半生に托して、日本人の平和への熱望を描いた長編歴史小説、上下2巻完結編。
TOPICS

最新刊情報
太陽はまた昇る 公爵近衛文磨 (上)
発売日:2022年04月08日
公爵・近衛文麿は、昭和15年7月に組閣の大命をうけ、第二次近衛内閣を組織した。陸相は東条英機、外相は松岡洋右であった。この時から、近衛文麿の悲劇が始まる。三国軍事同盟の締結で大陸戦線は膠着し、日米交渉は暗礁にのりあげ、近衛はグルー大使と会見する。それは近衛個人の悲劇にとどまらず、日本の悲劇に他ならない。日本近代史における近衛の演じた役割はあまりにも大きかった……。この「太陽はまた昇る」は、戦争か平和かの岐路に立って悩む近衛を中心にして、しだいに軍閥の掌中におどらされてゆく日本の姿――第二次大戦を軸とした日本の近代史――を描いた、上下2巻の長編歴史小説である。