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八方にらみねこ
ハッポウニラミネコ

この物語について
養蚕の歴史は、「魏志倭人伝」に書かれているほど古く、長いあいだ、わが国の民族産業として人々の生活を支えてきました。とりわけ、近代では、国の経営に大きな役割を果たしました。美しい絹の糸を吐くおかいこが元気に育ってくれるようにと、人々は、日夜見守り、心身をつかい、とりわけ主婦の働きは大きいものでした。また、おかいこが病気やねずみにやられないように、蚕影(こかげ)明神や蚕玉(こだま)様などの神様に祈り、蚕安全の猫の絵馬を奉納しました。猫も、ねずみ退治に一役を担ったのです。今日では、いろいろな化学繊維が開発され、この物語のじいさまやばあさまが経験したような養蚕の苦労は、だんだん忘れられていくようです。だからこそ、そのことを伝えたくて、清水耕蔵さんの絵に託して、この絵本を心をこめてつくりました。──武田英子
書誌情報
紙版
発売日
1981年02月17日
ISBN
9784061272880
判型
B12取
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
ページ数
32ページ
シリーズ
講談社の創作絵本