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よみきかせ日本昔話 つるのおんがえし
ヨミキカセニホンムカシバナシツルノオンガエシ

むかし、むかし。
やまの おくで、わかい おとこが、
たった ひとりで、
くらして いました。
ある さむい あさの こと。
りょうしが しかけた わなに
つるが いちわ ひっかかって、
くるしんで いました。
「ああ、かわいそうに。」
おとこが わなを
はずして やると、
つるは うれしそうに
こうーと ないて
とんで いきました。
その ばん、おとこの いえの とが、
ほとほとと おとを たてました。
とを あけて みると、そこに、
きれいな わかい むすめが たって います。
「みちに まよって しまいました。
ひとばん、とめて くださいませんか。」
娘はお礼にと。はたを織ります。
はたを織っているところを
「けっして のぞかないで ください。」
と言うのですが……。
聞いていて心地よい文章と美しい絵で、
冬の日の読み聞かせのぴったりの日本昔話です。
*なぜ「見てはならない」のかの解説つき。
*いちばん怖いものはなに? 短いお話「ふるやのもり」も収録!
*5・6歳から
ⒸHiroshi Ishizaki/Rieko Mizuguchi
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書誌情報
紙版
発売日
2012年11月27日
ISBN
9784061325340
判型
AB
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
ページ数
36ページ
シリーズ
講談社の創作絵本
電子版
発売日
2022年12月02日
JDCN
06A0000000000529259F
著者紹介
1958年、東京都生まれ。高校生のころから民話に興味を持ち、各地の採訪調査に参加する。慶応大学経済学部卒業後、出版社に勤めたのち、作家としてデビュー。『世界の果ての魔女学校』(講談社)で野間児童文芸賞、日本児童文芸家協会賞受賞。手がけた作品に「黒魔女さんが通る!!」シリーズ(講談社青い鳥文庫)、伝記作品に『福沢諭吉 「自由を創る」』『杉原千畝 命のビザ』(ともに講談社火の鳥伝記文庫)、翻訳に「少年弁護士セオの事件簿」シリーズ(ジョン・グリシャム作 岩崎書店)、絵本『さよならをいえるまで』(マーガレット・ワイルド文 フレヤ・ブラックウッド絵 岩崎書店)などがある。
1970年生まれ。1997年ザ・チョイス年度賞、2002年TIS公募展プロ部門銅賞、2008年講談社出版文化賞さしえ賞。書籍装画を中心に、小説挿絵、雑誌表紙、絵本、広告などで活動。主にキャンバスに油彩で制作。絵本「ラプンツェル」(内田也哉子文 フェリシモ出版)がある。