大いなる決断

マイページに作品情報をお届け!

電子あり

大いなる決断

オオイナルケツダン

講談社文庫

戦後日本を復興させた経済人の苦闘の記録。戦後日本は経済大国への道を歩むが、そこには、復興に意欲を燃やす経済人の勇気ある「決断」があった。第一線ドキュメンタリー作家が描く経営裏面史ーー貧困に喘ぐ敗戦国・日本は、瞬く間に、世界有数の経済大国に成長した。だが、その過程には、経済人の苦悩と先見に満ちた勇気ある〈決断〉があった。石油エネルギーへの転換。電化器具や合成繊維、自動車の普及。国民生活の向上をめざして、日夜、研鑽がつまれた。戦後日本を復興させた経済人の苦闘の記録を描いた力作。


ⒸKunio Yanagida

  • 前巻
  • 次巻

オンライン書店で購入する

書誌情報

紙版

発売日

1980年09月10日

ISBN

9784061341289

判型

A6

価格

定価:534円(本体485円)

ページ数

331ページ

シリーズ

講談社文庫

電子版

発売日

2020年02月14日

JDCN

06A0000000000079112A

収録作品

  • 作品名

    楽土を夢みた経営の神様

    初出

    7p 五年で売上を四倍にしょうと突然発表した松下幸之助はいい切った。「必ず実現できる。なぜなら、これはひろく一般大衆の要望だからだ」

  • 作品名

    三百万ドルのオッファー

    初出

    51p デュポン社からの手紙の封を切った田代茂樹は、思わず息をのんだ。「特許使用料前払い三百万ドル!」それは自社の資本金三億円も上まわっていた―

  • 作品名

    峠で叫んだ万歳

    初出

    91p 通産省自動車課長柿坪精吾は技官たちに命じた。「おまえらが議論している国民車構想をまとめてみないか」その文章が新聞にスクープされたが―

  • 作品名

    下町の経営哲学

    初出

    129p 占領下の日活国際会館地下で、アメリカの化粧品の容器がすでにポリエチレンでできているのを知った吉野彌太郎はうなった。「こんな国と戦争しちゃって」その驚きが事業の「起爆剤」に―

  • 作品名

    マッテイと呼ばれた男

    初出

    167p 交渉が行き詰り、「旗を巻いて帰ろう」という山下太郎に、三菱商事の林昴は反対した。「もう二、三日待って下さい」そして林がヤマニをアパートに単身訪ねると―

  • 作品名

    社長の海外出張

    初出

    203p 三井グループの石油化学への結集を説いて、栗木幹はいった。「三井がやらなければ三菱がやる。どこもやらなければ、日本の石油化学は欧米に支配される」

  • 作品名

    ベターライフの旗手

    初出

    245p 「部屋にはバスも窓もついています」アメリカでホテルのボーイに四等国民扱いされて、石坂泰三は胸にこたえた。「経済大国にならなければ―」

  • 作品名

    当世条約改正物語

    初出

    283p 昭和三十四年決裂寸前の日米航空交渉。日本の翼を世界に広げるのを夢に見た松尾静磨は決意した。「この際、代償を払ってでもロスを取っておこう」

著者紹介

オンライン書店一覧

関連シリーズ

BACK
NEXT

製品関連情報