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悪魔の話
アクマノハナシ
- 著: 池内 紀

現れる時間は夜、好きな色は黒。人に禍いと死をもたらし、宇宙をも破壊しつくすすさまじい力……。世界の半分を支配する闇の帝王たちが物語るものはなにか? その誕生から性格、分類、材質まで、「悪魔」の観念が生みだした華麗な精神絵巻をよむ。
悪魔の総数――カネッティは2つの説をあげている。1つはすこぶる厳密であって、4463万5569。もう1つはいたって大ざっぱで、計11兆。……まったく別の数字ものこされている。それによれば悪魔には6軍団があって、おのおの66大隊を擁し、1大隊はそれぞれ666小隊をもち、1小隊は6666の悪魔で編成されている。とすると悪魔の総計は17億5806万4176ということになる。いかにもこの数は大きすぎるだろう、とジヴリは述べている。地球上の人口を15億とすると、人間1人につき悪魔1人の割合すらも上まわる。海千山千の悪魔相手に、人間はもともと形勢不利だというのに、数の方でもこうだとしたら、とても対抗できないだろう。古来、定式とみなされてきた計算法があった。「ピュタゴラスの数」の6倍、 1234321×6=7 405 926 これが悪魔の正確な数だという。見方にもよるだろうが、ともかく人類を悩ますのに十分な数にちがいない。――本書より
目次
●夕方、ひとけない通りで
●前身は天使
●悪魔学入門
●神はなぜ悪魔を創造したか
●悪魔との記者会見
●魔女の乗り物
●ファウスト博士
●気の好い悪魔たち
●マンドラゴラの根かワニの脳髄か
●いたるところに悪魔がいる
書誌情報
紙版
発売日
1991年02月18日
ISBN
9784061490390
判型
新書
価格
定価:770円(本体700円)
通巻番号
1039
ページ数
206ページ
シリーズ
講談社現代新書