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メタファ-思考
メタファーシコウイミトニンシキノシクミ
- 著: 瀬戸 賢一

目玉焼き・メロンパン・希望の光・人生の黄昏――日常言語に含まれる思考手段としてのメタファーをとりあげ、人間的意味の形成のしくみを明かす。
メタファー早分かり――「月見うどん」はメタファー、「きつねうどん」はメトニミー、「親子丼」はシネクドキ。また、「白雪姫」はメタファー、「赤ずきん」はメトニミー、「人魚姫」はシネクドキ。さらに、「たい焼」はメタファー、「たこ焼」はメトニミー、「焼き鳥」はシネクドキ。
メタファーは、類似性に基づく。より抽象的で分かりにくい対象を、より具体的で分かりやすい対象に《見立て》ること。(略)
メトニミーは、現実世界(民話のような想像世界も含める)のなかでの隣接関係に基づく意味変化である。「赤ずきん」は「赤ずきん」そのものを指すのではなく、赤ずきんをかぶった女の子(赤ずきんちゃん)を指す。(略)
シネクドキは、意味世界(私たちの頭のなかにある)における包含関係に基づく意味変化である。(略)「親子」という類で特定の種「鶏とその卵」を表し、「人魚」という類であの海に身を投げて泡と消えた「人魚姫」を表している。――本書より
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目次
●メタファーとの遭遇
●「見る」のメタファー
●「分かる」とは何か
●光と闇
●位置と運動
●人生は旅
●「道」のメタファー
●メタファーと心理
●メタファーと経済
●メタファーと科学
書誌情報
紙版
発売日
1995年04月17日
ISBN
9784061492479
判型
新書
価格
定価:924円(本体840円)
通巻番号
1247
ページ数
210ページ
シリーズ
講談社現代新書