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道教百話
ドウキョウヒャクワ
- 著: 窪 徳忠

神仙思想を中心とする道教は、昔から中国民衆の生活に密着し、中国の宗教の主流をなしてきた。本書は、道教の内容を教学、方術、医術、および倫理の各面から検討して、その真の姿を平易な百話にまとめた。同時に、道教の宗派と信仰の現状を概観し、また日本への伝来と影響については、たとえば5月に飾る武者人形の鍾馗(しょうき)や庚申待(こうしんまち)の行事、貝原益軒の「養生訓」など、古くから日本の民間習俗と深くかかわっていることを興味深く語る。
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目次
1 道教とはなにか
1.神さまと伝説
2.道教の成立
3.道教の内容
4.中国人と道教的信仰
2 道教の教学
1.現世と冥土(めいど)の境はない―来世観―
2.天地のなりたちと世界―天地生成―
3.天国にも段階がある―天界―
4.神さまの住む天上の御殿―仙宮―
5.仙人世界の宴会―仙界と禁色―
6.神さまの姿―天尊像―
7.仙人の住む山々―五神山―
8.竜に乗って天にのぼった皇帝―黄帝―
9.白髪で誕生―老子―
10.人情味のあるえんまさま―関帝―
11.雷さんの話―雷神―
12.うぶすなさまになる試験―城隍神(じょうこうしん)―
13.あわれな厠(かわや)の神さま―紫姑神(しこしん)―
14.生命をのばす神とちぢめる神―北斗と南斗―
15.家を栄えさすかまどの神―竈神(そうしん)―
16.寿老人は星の精―寿星―
17.門番の神―門神(もんしん)―
18.航海を守ってくれる女神―天妃(てんぴ)―
19.あられを降らすのも神―雹神(ひょうしん)―
20.女仙たちの大ボス―西王母(せいおうぼ)―
21.桃ぬすびと―東方朔(とうぼうさく)―
22.人間界にながされた仙人―成公興(せいこうこう)―
23.役人やめて仙人に―呂純陽(ろじゅんよう)―
24.水のなかにも仙人―水仙―
25.天にのぼらない仙人―地仙―
26.えんまと免税のかけあい―冥界観(めいかんかん)―
3 道教の方術
27.死んだと思うあさはかさ―尸解(しかい)―
28.寒さ知らずの術―不寒法―
29.斬られても死なない法―辟兵(へきへい)法―
30.隠身(いんしん)の名人―隠形法―
31.鏡の威力―明鏡法―
32.歯が固ければ長生きする―固歯法―
33.暗闇の透視術―明目法―@###
書誌情報
紙版
発売日
1989年05月08日
ISBN
9784061588752
判型
A6
価格
定価:1,100円(本体1,000円)
通巻番号
875
ページ数
298ページ
シリーズ
講談社学術文庫