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トマスによる福音書
トマスニヨルフクインショ
- 著: 荒井 献

1945年、エジプトで写本が発見され、「新発見の福音書」として世界にセンセーションをまきおこした。〈トマスによる福音書〉―異端として排斥されたグノーシス派の立場から編まれた114のイエスの語録集である。新約聖書学・グノーシス主義研究の世界的権威がその語録を精緻に注解し、独自の福音書を明らかにした本書は、従来の「正典福音書」のイエス像を一変させることを迫る衝撃の書である。
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目次
1 トマス福音書の背景
1.ナグ・ハマディ文書の発見とその内容
2.教会神父たちの証言
3.オクシリンコス・パピルスとの関係
4.外典との関係
5.福音書正典との関係
1.トマス福音書とQ
2.トマス福音書とマルコ資料
3.トマス福音書とマタイ特殊資料
4.トマス福音書とルカ特殊資料
5.トマス福音書の伝承史上の位置
6.「正典」と「外典」成立史上におけるグノーシス主義の位置
1.「正統」と「異端」
2.グノーシス主義「外典」
3.グノーシス派の「聖書」解釈原理
4.グノーシス主義の「聖書」解釈
2 トマス福音書のイエス語録―翻訳と注解
3 トマス福音書のイエス
1.「無知」から「覚知」へ
2.光―生けるイエス
3.「単独者」―「統合」を目指して
書誌情報
紙版
発売日
1994年11月02日
ISBN
9784061591493
判型
A6
価格
定価:1,540円(本体1,400円)
通巻番号
1149
ページ数
336ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
『隠されたイエス』として’84年4月、小社より刊行