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トマス・アクィナス
トマス・アクィナス
- 著: 稲垣 良典

理性優位の時代に、科学は、また宗教は、人間の生といかに係わっていくのか。本書は、中世最大の思想家トマス・アクィナスの理性と信仰の総合へ向かう思索の軌跡を、伝記や『神学大全』等の著作に拠りつつ論証する。「恩寵は自然を破壊せず、むしろこれを完成する」というトマスのテーゼに、21世紀への解が示される。
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目次
(1) トマスの思想
1 日本におけるトマス
2 思想史におけるトマスの位置
3 トマス思想の歴史的源泉
4 「トマス的総合」
(2) トマスの生涯
1 幼少年時代
2 ナポリの大学とドミニコ会
3 第一回パリ大学時代
4 イタリア遍歴
5 第二回パリ大学時代
6 トマスの晩期
(3) トマス著作
〈1〉 著作の分類と解説
〈2〉 トマス著作集
1 知恵の探求と真理の観照
2 信仰と理性
3 「存在」の形而上学
4 神と世界
5 真理・認識・言語
6 善と美──超越的なものtranscendentiaの問題
7 人間論──情念と習慣
8 倫理的行為
9 法・政治論
10 信・望・愛
(4) トマスとトミズムの歴史
1 トマス没後五十年
2 近世初期におけるトミズム
3 十九世紀の再興および現代トミズム
書誌情報
紙版
発売日
1999年05月10日
ISBN
9784061593770
判型
A6
価格
定価:1,705円(本体1,550円)
通巻番号
1377
ページ数
528ページ
シリーズ
講談社学術文庫
初出
小社刊「人類の知的遺産」シリーズの『トマス・アクィナス』(’79年)