耳すます部屋

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耳すます部屋

ミミスマスヘヤ

文芸(単行本)

わたしのあの子に何をしたの?執拗な電話が女を追いつめる。
叙述ミステリの名手、10年の軌跡、10の短篇。

収録作品より
五重像──医師は眼鏡のフレームに手をやり、ベッドに横たわる彼女の顔をのぞきこむ。そうして、夢は始まるのだ。
のぞいた顔──房子の話してくれたのは、よくある学校の怪談の1つに他ならない。私もその類の話を生徒、あるいは同僚から何度か聞かされたことがあった。
肝だめし──白色仮面には、死ぬほど驚かされた。暗い墓場の間から、いきなり姿を現したおぞましい仮面の男は、津野光男を恐怖で打ちのめしたのである。
Mの犯罪──裕子は、彼女にいたずらをした男はMではないような気がしていた。確かに同じような髪型をしていたが、どこか違うような……。
鬼──百物語が終わると、たいへんなことが起こるというのは怪談本のネタだが、もちろんそんなことを敏樹は信じていなかった。 ほか5編


書誌情報

紙版

発売日

2000年02月15日

ISBN

9784062100120

判型

四六

価格

定価:1,870円(本体1,700円)

ページ数

282ページ

初出

収録作品参照

収録作品

  • 作品名

    耳すます部屋

    初出

    「週刊小説」2000年1月14日号

  • 作品名

    五重像

    初出

    「ミステリマガジン」1997年12月号

  • 作品名

    のぞいた顔

    初出

    「小説新潮」1993年8月号

  • 作品名

    真夏の誘拐者

    初出

    「週刊小説」1999年8月20日・9月30日合併特大号

  • 作品名

    肝だめし

    初出

    「小説新潮」1990年10月号/『異人たちの館』作中作

  • 作品名

    眠れない夜のために

    初出

    「週刊小説」1998年1月23日号

  • 作品名

    Mの犯罪

    初出

    「小説新潮」1991年12月号/『異人たちの館』作中作

  • 作品名

    誤解

    初出

    「オール讀物」1995年11月号

  • 作品名

    初出

    「小説新潮」1994年8月号

  • 作品名

    目撃者

    初出

    「小説新潮」1999年1月号・2月号を加筆訂正

著者紹介

既刊・関連作品一覧