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海霧 下
ウミギリ
- 著: 原田 康子

馬を駆る娘がいた 野望を秘めた若者もいた
多彩な一族が織りなす 北の地の物語
〈作者のことば〉
「海霧」は、生家をモデルにした一族の物語である。物語である以上、すべて事実であるわけはなく、虚と実とがないまぜになった小説ということになろう。すべてが虚であり、すべてが実であると作者は言いたいけれど、実の部分について触れるなら生家は女系であった。父親と馬首を並べて根室まで買付けに行き、ときには沖積みまで指図して、26歳の若さで世を去った祖母……。彼女は少女時代の私のヒロインであった。この物語のパン種は、明治の昔に早世した女人にあるのかもしれない。
書誌情報
紙版
発売日
2002年10月10日
ISBN
9784062114189
判型
四六変型
価格
定価:2,530円(本体2,300円)
ページ数
512ページ
初出
備考参照