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在日ヲロシヤ人の悲劇
ザイニチヲロシヤジンノヒゲキ
- 著: 星野 智幸

孤独ってのは何だかわかる?1人っていうことだけじゃない、歴史を忘れてしまうってことなんだよ。
日本を生きるという空疎。国家、政治、思想、世代、個人、さまざまな問題意識を重層的に取り込み展開される、新しい「家族小説」。
あんた、自分みたいな人間を再生産したい?こんな質の悪い孫コピーのさらにコピーを作りたい?孫コピーのコピー、さらにそのまたコピーって繰り返していくうちに、かすれてやがてただの白紙になるんだから。
NGO「ヲロシヤン・コネクション」の主宰者でハンガーストライキの果てに死んだ好美。夫の浮気が原因の離婚後に自殺してしまう、貴子。1人右翼を名乗り孤独に活動を続ける、純。妻・貴子を失い、娘・好美を亡くした父親、憲三。
過去と現在を縦横に繫ぎ、ヲロシヤ国、露連、アナメリカ、日本、架空の世界に描き出されたある家族の姿。世界、社会の問題をひとつの家族の中に描き出す、著者の新しい到達点ともいうべき傑作長編小説。
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書誌情報
紙版
発売日
2005年06月19日
ISBN
9784062129510
判型
四六
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
ページ数
230ページ
初出
『群像』’05年1月号