肝、焼ける

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肝、焼ける

キモヤケル

文芸(単行本)

第72回小説現代新人賞受賞作

31歳になった。遠距離恋愛中の彼は何も言ってくれない。
30代独身女性の「じれったい気持ち」を軽妙に、鮮烈に描く受賞作を含む短編5作を収録

文句なし。この作者は、ある種の男性から敬遠され、ある種の女性から熱烈に愛される小説を書いて行く人だと思う。――選考委員 山田詠美氏絶賛!!

「あー、そりゃキモ、焼けるわ」
歳下で遠距離恋愛中の彼氏に会うために、こっそり訪れた稚内。地元の人たちの不思議なパワーのおかげで、もやもやした気持ちが変化していく。「肝、焼ける」――激しいじれったさを表す方言が、真穂子を新たなステップに駆り立てた!?
選考委員、満場一致の受賞!期待の新人作家、鮮烈デビュー!

銭湯や寿司屋の場面にリアリティがあり、この作者の観察眼の鋭さを感じさせる。文章も、独特のリズムがあっておもしろい。――逢坂剛氏
これだけの軽みと描写の積み重ねで、歳下の男に心を寄せる、女の苛立ちや焦りのようなものを表現できたのは、感心するほどの力量である。――北方謙三氏
情景描写と会話だけでこれだけ登場人物の気配や息づかいまでをうまく表現できるのはたいした才能だと思う。――椎名誠氏


書誌情報

紙版

発売日

2005年11月12日

ISBN

9784062132183

判型

四六

価格

定価:1,650円(本体1,500円)

ページ数

270ページ

初出

単行本化にあたり加筆訂正しました。

収録作品

  • 作品名

    肝、焼ける

    初出

    『小説現代』2004年5月号 受賞:『第72回小説現代新人賞』

  • 作品名

    一番下の妹

    初出

    『小説現代』2005年4月号

  • 作品名

    春季カタル

    初出

    『小説現代』2004年10月号

  • 作品名

    コマドリさんのこと

    初出

    受賞:『第37回北海道新聞文学賞』

  • 作品名

    一入

    初出

    『小説現代』2004年12月号

著者紹介

既刊・関連作品一覧