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どうで死ぬ身の一踊り
ドウデシヌミノヒトオドリ
- 著: 西村 賢太

第134回芥川賞候補作品。
話題沸騰・衝撃の文学!
久世光彦氏評(「週刊新潮」05年9月22日号)
西村賢太という人の「どうで死ぬ身の一踊り」という小説を読んだ。凄い小説だった。私の体の揺れが止まらないのは、この小説の後遺症もあるのかもしれない。……貧困に喘ぎ、同棲している女に暴力を揮(ふる)い、愛想を尽かした女が逃げ出すと、その前に土下座して涙を零(こぼ)して復縁を哀願する――西村のその姿は「根津権現裏」の藤澤清造に瓜二つである。つまり、西村は<現代>の実人生で、藤澤と同一化しようとしているとしか思えない。西村の文学は、身も世もなく悶える文学であり、その魂の姿勢は、いまは忘れ去られた<文芸の核>なのではないかと思われる。……何はともあれ、欺されたと思って読んでもらいたい。あまりに暗くて、惨めで、だから可笑しくて、稲光が目の前に閃く。
書誌情報
紙版
発売日
2006年02月01日
ISBN
9784062133067
判型
A5
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
ページ数
222ページ
初出
収録作品参照
収録作品
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作品名初出
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作品名
墓前生活
初出
『煉瓦』28号(2003年7月)
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作品名
どうで死ぬ身の一踊り
初出
『群像』2005年9月号
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作品名
一夜
初出
『群像』2005年5月号