埋れた牙

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埋れた牙

ウモレタキバ

文芸(単行本)

ベテラン刑事の瀧は、警視庁捜査一課から生まれ育った吉祥寺を管轄する武蔵野中央署に移った。ある日、署内で大学時代の旧友、長崎を見かける。群馬から出てきた姪で女子大生の恵の行方がわからないという。新人女性刑事の野田あかねの“教育”もかねて、二人だけの「捜査」を始めると、恵の失踪は、過去の未解決事件へとつながっていった――。「地元」に潜む牙に、独自の捜査手法で刑事が挑む、異色の警察小説が誕生!


ベテラン刑事の瀧靖春は、自ら願い出て、警視庁捜査一課から生まれ育った吉祥寺を管轄する武蔵野中央署に移った。ある日、署の交通課の前でうろうろする大学時代の旧友、長崎を見かける。事情を聞くと、群馬から出てきている姪で女子大生の恵の行方がわからなくなっているという。新人女性刑事の野田あかねの“教育”もかねて、まず二人だけの「捜査」を始めると、恵の失踪は、過去の未解決事件へとつながっていった――。

「ここも、特別な街じゃないんだ。どんな街にも、一定の割合で悪い奴はいるんだよ」

都市でもなく、地方でもない――この街には二つの水流がある。「住みたい街」として外部を惹きつける、上品な水流。だがその下には、この地で長年暮らしてきた人たちが作った土着的な水流がある。

「私は、この街の守護者でありたいと思っている」

愛する街とそこに住む人々を守るために――「地元」に潜む牙に、独自の捜査手法で刑事が挑む、異色の警察小説が誕生!


目次

第1章 我が街
第2章 消失
第3章 探索
第4章 ある過去
第5章 共通点
第6章 消えた女たち
第7章 混迷
第8章 隠された性癖
第9章 闇の戦い
第10章 救出
第11章 陰にいた者

書誌情報

紙版

発売日

2014年10月15日

ISBN

9784062191548

判型

四六変型

価格

定価:1,870円(本体1,700円)

ページ数

386ページ

初出

「インポケット」2013年9月号~2014年7月号

著者紹介

著: 堂場 瞬一(ドウバ シュンイチ)

堂場瞬一(どうば・しゅんいち)  1963年生まれ。茨城県出身。青山学院大学国際政治経済学部卒業。新聞社勤務のかたわら小説を執筆し、2000年『8年』で第13回小説すばる新人賞を受賞。警察小説、スポーツ小説など多彩なジャンルで意欲的に作品を発表し続けている。  著書に「刑事・鳴沢了」シリーズ、「警視庁失踪課・高城賢吾」シリーズ、「警視庁追跡捜査係」シリーズ、「アナザー・フェイス」シリーズのほか、『八月からの手紙』『傷』『Sの継承』『警察回りの夏』など多数。また、2014年8月には、『壊れる心 警視庁犯罪被害者支援課』が刊行され、新たな文庫書き下ろしシリーズがスタートした。

既刊・関連作品一覧