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池田屋乱刃
イケダヤランジン
- 著: 伊東 潤

「乃美さん、わたしは卑怯な男だ」 明治十年、死の床で木戸孝允が、かつての同僚に「あの事件」の真実を語り始めた――「池田屋事件」で新選組に斬られ、志半ばにして散っていった志士たち。福岡祐次郎、北添佶麿、宮部鼎蔵、吉田稔麿……。吉田松陰や坂本龍馬といった「熱源」の周囲で懸命に生きた男たちを描く。志士とは、維新とは――日本を動かしたあの「熱」はなんだったのか。最注目作家が初めて幕末京都に挑んだ連作長篇。
「乃美さん、わたしは卑怯な男だ」
明治十年、死の床についた長州の英雄・木戸孝允こと桂小五郎が、かつての同僚に「あの事件」の真実を語り始めた――「池田屋事件」。事件後、日本は「明治」という近代国家に向かって急激に加速していく。池田屋で新選組に斬られ、志半ばにして散っていった各藩の「志士」たち。福岡祐次郎、北添佶麿、宮部鼎蔵、吉田稔麿……。吉田松陰や坂本龍馬といった「熱源」の周囲で懸命に生き、日本を変えようとした男たちの生き様と散り際を描く。
幕末とは、志士とは、維新とは――日本を動かしたあの「熱」はなんだったのか。
最注目の歴史作家が初めて幕末京都に挑んだ連作長篇。
目次
「二心なし」
「士は死なり」
「及ばざる人」
「凜として」
「英雄児」
書誌情報
紙版
発売日
2014年10月22日
ISBN
9784062191937
判型
四六変型
価格
定価:1,760円(本体1,600円)
ページ数
338ページ
初出
「二心なし」…「小説現代」2014年5月号、「士は死なり」…「小説現代」2014年2月号、「及ばざる人」…「小説現代」2013年10月号、「凜として」…「小説現代」2013年7月号、「英雄児」…「小説現代」2013年4月号。
収録作品
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作品名初出
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作品名
二心なし
初出
『小説現代』2014年5月号
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作品名
士は死なり
初出
『小説現代』2014年2月号
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作品名
及ばざる人
初出
『小説現代』2013年10月号
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作品名
凛として
初出
『小説現代』2013年7月号
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作品名
英雄児
初出
『小説現代』2013年4月号
著者紹介
1960年神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学卒業。外資系企業に長らく勤務後、執筆業に転じ、歴史小説や歴史に材を取った実用書を相次いで発表。 2013年、『国を蹴った男』で第34回吉川英治文学新人賞、『義烈千秋 天狗党西へ』で第2回歴史時代作家クラブ賞作品賞、『巨鯨の海』で第4回山田風太郎賞を受賞。 他の著書に『武田家滅亡』、『戦国鬼譚 惨』、『黒南風の海 加藤清正「文禄・慶長の役」異聞』(第1回本屋が選ぶ時代小説大賞受賞)、『城を噛ませた男』、『叛鬼』、『王になろうとした男』、『黎明に起つ』、『城を攻める 城を守る』、『天地雷動』、『野望の憑依者』などがある。