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だれの息子でもない
ダレノムスコデモナイ
- 著: 神林 長平

高校生のころに父は死んだ。母とぼくを捨てて出奔し、祖父の田畑を勝手に売り払った親父を、憎まずにはいられなかった。――あれから十数年、ぼくは安曇平市役所に就職し、電算課電子文書係として働いている。故人となった市民の、ネット内の化身人格(アバター)を消去することが主な業務だ。ある日、ぼくの目の前に現れたのは、ネット内で育った親父の人工化身だった。
高校生のころに父は死んだ。母とぼくを捨てて出奔し、
祖父の田畑を勝手に売り払った親父を、
憎まずにはいられなかった。
――あれから十数年、ぼくは安曇平市役所に就職し、
電算課電子文書係として働いている。
故人となった市民の、ネット内の化身人格(アバター)を消去することが主な業務だ。
ある日、ぼくの目の前に現れたのは、ネット内で育った親父の人工化身(アバター)だった。
目次
あなたの息子じゃない
神の御子なんていない
だれの、息子でもない
書誌情報
紙版
発売日
2014年11月11日
ISBN
9784062192484
判型
四六
価格
定価:1,705円(本体1,550円)
ページ数
298ページ
初出
あなたの息子じゃない…「小説現代」2013年2月号、神の御子なんかいない…「小説現代」2013年9月号、だれの、息子でもない…「小説現代」2014年5月号。 ※収録にあたり加筆訂正がなされています。
収録作品
-
作品名初出
-
作品名
あなたの息子じゃない
初出
『小説現代』2013年2月号
-
作品名
神の御子なんかいない
初出
『小説現代』2013年9月号
-
作品名
だれの、息子でもない
初出
『小説現代』2014年5月号
著者紹介
1953年、新潟県新潟市生まれ。79年、短編「狐と踊れ」で作家デビュー。『敵は海賊』、『戦闘妖精・雪風』シリーズなどで数多くの星雲賞を受賞し、95年、『言壺』で第16回日本SF大賞を受賞した。『魂の駆動体』、『永久帰還装置』、『いま集合的無意識を、』、『ぼくらは都市を愛していた』など著書多数。SFファンの圧倒的な支持を受けている。