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山月庵茶会記
サンゲツアンチャカイキ
- 著: 葉室 麟

孤狼の心を胸に秘め、男は還ってきた――かつて政争に敗れた柏木靫負(ゆきえ)が、高名な茶人となって国に還ってきた。家督を養子に譲り、山中の庵で隠遁生活を送る。今日も山月庵に客を招く。妻の死の真実を知るために。 『陽炎の門』『紫匂う』につづく、講談社オリジナル「黒島藩シリーズ」待望の第3弾。凜とした筆が冴え渡る、直木賞作家の真骨頂! 葉室麟、作家生活10周年記念作品!!
茶を点てる心は、相手に生きて欲しいと願う心――
かつて政争に敗れた柏木靫負(ゆきえ)が、
千利休の流れを汲む高名な茶人となって国に帰ってきた。
孤狼の心を胸に秘めた男は、家督を養子に譲り、山裾の庵で隠遁生活を送る。
今日も山月庵に客を招く。派閥抗争の最中に喪った、妻の死の真実を知るために。
これぞ直木賞作家の真骨頂! 静かなる闘争の記。
茶室という戦場では、すべての真実が見抜かれる。
刀を用いぬ”茶人の戦”が、静かに、熱く、冴え渡る!
『陽炎の門』『紫匂う』につづく、大好評「黒島藩シリーズ」第3弾!
葉室麟、作家生活10周年記念作品!!
書誌情報
紙版
発売日
2015年04月22日
ISBN
9784062194495
判型
四六変型
価格
定価:1,705円(本体1,550円)
ページ数
282ページ
初出
「小説現代」2013年2月号、9月号~2014年4月号。
著者紹介
著: 葉室 麟(ハムロ リン)
1951年福岡県北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業。地方紙記者などを経て、2005年「乾山晩愁」で第29回歴史文学賞を受賞し、デビュー。 2007年『銀漢の賦』で第14回松本清張賞、2012年『蜩ノ記』で第146回直木賞を受賞。 近著に『紫匂う』『風花帖』『峠しぐれ』『影踏み鬼 新撰組篠原泰之進日録』『春雷』などがある。