蜃気楼の犬

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蜃気楼の犬

シンキロウノイヌ

文芸(単行本)

正義など、どうでもいい。俺はただ、可愛い嫁から幸せを奪う可能性を、迷わず排除するだけだ。明日も明後日も。県警本部捜査一課の番場は、二回りも年の離れた身重の妻コヨリを愛し、日々捜査を続けるベテラン刑事。周囲は賞賛と若干の揶揄を込めて彼のことを呼ぶ――現場の番場。ルーキーの船越とともに難事件の捜査に取り組む中で、番場は自らの「正義」を見失っていく――。新江戸川乱歩賞作家が描く、新世代の連作警察小説。


正義など、どうでもいい。
俺はただ、可愛い嫁から幸せを奪う可能性を、迷わず排除するだけだ。明日も明後日も。

県警本部捜査一課の番場は、二回りも年の離れた身重の妻コヨリを愛し、日々捜査を続けるベテラン刑事。周囲の人間は賞賛と若干の揶揄を込めて彼のことを呼ぶ――現場の番場。
ルーキー刑事の船越とともに難事件の捜査に取り組む中で、番場は自らの「正義」を見失っていく――。

新江戸川乱歩賞作家が描く、新世代の連作警察小説。


目次

「月に吠える兎」
「真夜中の放物線」
「沈黙の終着駅」
「かくれんぼ」
「蜃気楼の犬」

書誌情報

紙版

発売日

2016年05月31日

ISBN

9784062200431

判型

四六変型

価格

定価:1,540円(本体1,400円)

ページ数

258ページ

初出

「月に吠える兎」…「小説現代」2015年9月号、「真夜中の放物線」…「小説現代」2015年12月号、「沈黙の終着駅」…「小説現代」2016年2月号、「かくれんぼ」「蜃気楼の犬」…書き下ろし。

収録作品

  • 作品名

    月に吠える兎

    初出

    『小説現代』2015年9月号

  • 作品名

    真夜中の放物線

    初出

    『小説現代』2015年12月号

  • 作品名

    沈黙の終着駅

    初出

    『小説現代』2016年2月号

  • 作品名

    かくれんぼ

    初出

    書き下ろし

  • 作品名

    蜃気楼の犬

    初出

    書き下ろし

著者紹介

著: 呉 勝浩(ゴ カツヒロ)

呉勝浩(ご・かつひろ) 1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。現在、大阪府大阪市在住。2015年、『道徳の時間』で、第61回江戸川乱歩賞を受賞する。本書が3作目となる。他に『ロスト』。

既刊・関連作品一覧