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鳴釜奇談
ナリガマキダン

「これは……」天本の喉から、掠(かす)れた声が漏れる。手渡された紙片に淡い水墨で描かれていたもの――それは「十牛図(じゅうぎゅうず)」の第ニ図だった。真の理(ことわり)を求める人の姿を寓した、10枚の絵のうちの、第ニ。しかし天本にとっては、その図は違った。見れば厭でも、忌まわしい記憶が甦る。思い起こされてくる男の顔がある……。大人気ネオ・オカルト・ノベルス、新展開!
これが私の望み――せめてもの償い。
死んだ老人は、奇妙に静かな表情を浮かべていた。謎を解きに赴く天本を待ちうける、狡猾な罠とは?
「これは……」天本の喉から、掠(かす)れた声が漏れる。手渡された紙片に淡い水墨で描かれていたもの――それは「十牛図(じゅうぎゅうず)」の第ニ図だった。真の理(ことわり)を求める人の姿を寓した、10枚の絵のうちの、第ニ。しかし天本にとっては、その図は違った。見れば厭でも、忌まわしい記憶が甦る。思い起こされてくる男の顔がある……。大人気ネオ・オカルト・ノベルス、新展開!
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目次
一章 遠いサイレン
二章 わからなくなること
三章 閉ざされた心なら
四章 楽園という幻
五章 消せない罪、消えない記憶
六章 千の恋歌
あとがき
書誌情報
紙版
発売日
2005年09月03日
ISBN
9784062558204
判型
A6
価格
定価:660円(本体600円)
ページ数
272ページ
シリーズ
講談社X文庫
電子版
発売日
2014年03月28日
JDCN
0625582000100011000V