漱石のユーモア 〈明治〉の構造

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漱石のユーモア 〈明治〉の構造

ソウセキノユーモアメイジノコウゾウ

講談社選書メチエ

「叩かれて昼の蚊を吐く木魚かな」俳句、落語、古今東西の文学を駆使して漱石は明治を笑う。金権主義を風刺する『猫』。学校を笑う『坊っちゃん』。『それから』にこめられた文明開化へのまなざし。魯迅の笑いとの比較を通じ、漱石と彼が生きた明治という時代を捉え直す。

【目次】
プロローグ 漱石との出会い
第1章 笑いからみた漱石
1 笑う漱石・笑わない漱石
2 二つの自我
第2章 ユーモアはいかに生まれたか
1 俳句と寄席 江戸の方法
2 博学が生んだユーモア
第3章 「人間」を笑う「猫」
1 猫が見た人間
2 饒舌な猫
3 世間を笑う 苦沙弥と迷亭のユーモア
第4章 学校を笑い飛ばす 『坊ちやん』の学校論
1 正義の敗北
2 学校という聖域を笑う
第5章 都会と田舎の間
1 江戸っ子が見た地方
2 三四郎の上京
3 知識青年たちの苦悩
第6章 西洋との葛藤 漱石のまなざし
1 漱石の英国体験
2 日本の中の西洋
3 明治日本の現実
4 不自然な近代
第7章 魯迅の笑い・漱石の笑い
1 軽巧な笑い・悲憤の笑い
2 阿Qと坊っちゃん
3 漱石のユーモア観
4 ユーモアという文化
5 「東洋的近代」と向き合う
エピローグ 笑いが失われたとき
主要参考文献
あとがき
索引


  • 前巻
  • 次巻

目次

プロローグ 漱石との出会い
第1章 笑いからみた漱石
1 笑う漱石・笑わない漱石
2 二つの自我
第2章 ユーモアはいかに生まれたか
1 俳句と寄席 江戸の方法
2 博学が生んだユーモア
第3章 「人間」を笑う「猫」
1 猫が見た人間
2 饒舌な猫
3 世間を笑う 苦沙弥と迷亭のユーモア
第4章 学校を笑い飛ばす 『坊ちやん』の学校論
1 正義の敗北
2 学校という聖域を笑う
第5章 都会と田舎の間
1 江戸っ子が見た地方
2 三四郎の上京
3 知識青年たちの苦悩
第6章 西洋との葛藤 漱石のまなざし
1 漱石の英国体験
2 日本の中の西洋
3 明治日本の現実
4 不自然な近代
第7章 魯迅の笑い・漱石の笑い
1 軽巧な笑い・悲憤の笑い
2 阿Qと坊っちゃん
3 漱石のユーモア観
4 ユーモアという文化
5 「東洋的近代」と向き合う
エピローグ 笑いが失われたとき
主要参考文献
あとがき
索引

書誌情報

紙版

発売日

2001年02月09日

ISBN

9784062582049

判型

四六

価格

定価:1,650円(本体1,500円)

通巻番号

204

ページ数

232ページ

シリーズ

講談社選書メチエ

著者紹介

著: 張 建明(チョウ ケンメイ)

1957年、中国無錫生まれ。北京大学卒業後、上海外国語学院助手を経て、日本に留学。広島大学大学院博士課程単位取得中退。現在、立命館大学講師。専攻は中日近代文学比較研究。主な論文に、「『坊っちゃん』の笑いについて」(『国文学解釈と鑑賞』、1997年)、「横光利一と結核」(「第20回国際日本文学研究集会会議録」、国文学研究資料館、1996年)などがある。

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