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聖徳太子の歴史学 記憶と創造の一四〇〇年
ショウトクタイシノレキシガクキオクトソウゾウノセンヨンヒャクネン
- 著: 新川 登亀男

「聖徳太子」はいかにつくられ、変容してきたか?
「日の本のかやうにあしくなりたるも、皆上宮太子の愚よりはしまれり」――。遺物信仰の対象として熟成した「聖徳太子」に攻撃を加える江戸の知識人。フェノロサ、岡倉天心らの古美術調査がもたらした近代の転回。『日本書紀』の原像にはじまり、現在のコンテクストが成立するまでを描く記憶と創造の物語。
【目次】
序章 「聖徳太子」か「厩戸皇子」か
第一章 「聖徳太子」の原像
1 『日本書紀』のなかの「皇太子」
2 多くの名をもつ「皇太子」
3 聖は聖を知る
4 日本国の尸解仙
第二章 「聖」はめぐる
1 「聖徳」は、やはり「聖」
2 「上宮太子」と申す聖
3 生けるが如し
第三章 攻撃される「聖徳太子」
1 「上宮太子」の愚
2 林羅山、「春秋の法」を説く
3 檄を飛ばす荻生徂徠
4 タブーに挑む片山蟠桃
5 「笑語」する平田篤胤
第四章 法隆寺の「聖徳太子」
1 奈良博覧会
2 七種の宝物
3 梵網経に随喜の涙
4 聖霊奉還と宝物献納
5 宝物献納その後
第五章 「古美術」調査から生まれた「聖徳太子」
1 美術取調
2 仏教のコンスタンティヌス大帝
3 不世出の英傑厩戸皇子
4 近代の「聖者」
第六章 子どもたちの「聖徳太子」
1 天皇の年代記
2 小さな「聖徳太子」伝の出現
3 小さな「聖徳太子」伝の完成
4 「国民の覚悟」を担う
5 ゆるんだ政治の立て直し
終章 「聖徳太子」とは何か
参考文献
あとがき
主要人名・書名索引
- 前巻
- 次巻
目次
序章 「聖徳太子」か「厩戸皇子」か
第一章 「聖徳太子」の原像
1 『日本書紀』のなかの「皇太子」
2 多くの名をもつ「皇太子」
3 聖は聖を知る
4 日本国の尸解仙
第二章 「聖」はめぐる
1 「聖徳」は、やはり「聖」
2 「上宮太子」と申す聖
3 生けるが如し
第三章 攻撃される「聖徳太子」
1 「上宮太子」の愚
2 林羅山、「春秋の法」を説く
3 檄を飛ばす荻生徂徠
4 タブーに挑む片山蟠桃
5 「笑語」する平田篤胤
第四章 法隆寺の「聖徳太子」
1 奈良博覧会
2 七種の宝物
3 梵網経に随喜の涙
4 聖霊奉還と宝物献納
5 宝物献納その後
第五章 「古美術」調査から生まれた「聖徳太子」
1 美術取調
2 仏教のコンスタンティヌス大帝
3 不世出の英傑厩戸皇子
4 近代の「聖者」
第六章 子どもたちの「聖徳太子」
1 天皇の年代記
2 小さな「聖徳太子」伝の出現
3 小さな「聖徳太子」伝の完成
4 「国民の覚悟」を担う
5 ゆるんだ政治の立て直し
終章 「聖徳太子」とは何か
参考文献
あとがき
主要人名・書名索引
書誌情報
紙版
発売日
2007年02月10日
ISBN
9784062583824
判型
四六
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
通巻番号
382
ページ数
244ページ
シリーズ
講談社選書メチエ
著者紹介
1947年、広島市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。同大学大学院文学研究科博士課程退学。早稲田大学文学学術院教授。専攻は日本古代史。主な著書に『上官聖徳太子伝補闕記の研究』『日本古代の対外交渉と仏教』(ともに吉川弘文館)、『漢字文化の成り立ちと展開』(山川出版社)などがある。