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元末群像異史 紅嵐記(下)
ゲンマツグンゾウイシコウランキゲ
- 著: 藤 水名子

ついに叛乱軍を挙兵した張士誠(ちょうしせい)は、民衆の支持を得て一気に勢力を拡大していった。丞相トクトは、愛する女フラウンを伴い、自ら司令官として張軍討伐へ赴く。一方、明の太祖となる朱元璋(しゅげんしょう)は、小隊以下の軍勢をようやく誕生させたばかりだった。次代へのエネルギーが渦巻き、幾多の運命が交差する壮大な群像劇。※本書は文庫化にあたり上中下巻の3分冊に再構成した下巻です。
新たな覇者が誕生して古き時代は終わる
炎の女が愛した男は栄華を極めすべてに倦んでいた
中国歴史長編小説
ついに叛乱軍を挙兵した張士誠(ちょうしせい)は、民衆の支持を得て一気に勢力を拡大していった。丞相トクトは、愛する女フラウンを伴い、自ら司令官として張軍討伐へ赴く。一方、明の太祖となる朱元璋(しゅげんしょう)は、小隊以下の軍勢をようやく誕生させたばかりだった。次代へのエネルギーが渦巻き、幾多の運命が交差する壮大な群像劇。
蝶恋花/獅子蠢動/宿命のとき/草原へ
そうだ。一つだけあった。なにがあっても、失いたくないもの。たった一つだけ。心の中で、紅に燃ゆる炎。己の心を焦がし尽くし、終ぞ冷めやらぬもの。≪紅の炎≫。いまでは充分に洗練されていながら、だがいまなお、猛々しい戦士の瞳を失わぬ女――。(中略)初めて草原で出会ったあの日から、片時も忘れられなくなった。彼女のことだけは、なにがあっても決して失いたくはない。――<本文より>
※本書は文庫化にあたり上中下巻の3分冊に再構成した下巻です
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目次
蝶恋花
獅子蠢動
宿命のとき
草原へ
あとがき
文庫版のために
紅嵐記(上) 目次
蒼狼の裔
夏の都
急変
酔蟹
叛乱前夜
紅嵐記(中) 目次
海上の王
カンバリク
芍薬
白蓮教
怒濤
書誌情報
紙版
発売日
2010年06月15日
ISBN
9784062766876
判型
A6
価格
定価:660円(本体600円)
ページ数
328ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2016年04月08日
JDCN
0627668700100011000Y
初出
文庫化にあたり上中下巻の3分冊に再構成した下巻。『公明新聞』2004年3月29日~2005年8月17日連載、単行本(上下巻)2007年4月、小社刊