とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起

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とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起

トゲヌキシンスガモジゾウエンギ

講談社文庫

故郷をおん出て何十年、他国に流離で十何年、親も夫も子も危機で、死と老いと病とが降りかかる。それでも生き抜く伊藤しろみ。この苦が、あの苦が、すべて抜けていきますように。本書は詩であり、語り物であり、また、すべての苦労する女たちへの道しるべである。(講談社文庫)


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目次

伊藤日本に帰り、絶体絶命に陥る事
母に連れられて、岩の坂から巣鴨に向かう事
渡海して、桃を投げつつよもつひら坂を越える事
投げつけた桃は腐り、伊藤は獣心を取り戻す事
人外の瘴気いよいよ強く、白昼地蔵に出遇う事
道行きして、病者ゆやゆよんと湯田温泉に詣でる事
舌切らず、雀は婆を追い遣る事
梅雨明けず、母は断末魔に四苦八苦する事
ポータラカ西を向き、粛々と咲いて萎む事
鵜飼に往来の利益を聴きとる事
耳よ。おぬしは聴くべし。溲瓶のなかの音のさびしさを。の事
秋晴れに浦島の煙立ち昇る事
瘤とり終に鬼に遇い、雀の信

書誌情報

紙版

発売日

2011年05月13日

ISBN

9784062769235

判型

A6

価格

定価:726円(本体660円)

ページ数

352ページ

シリーズ

講談社文庫

電子版

発売日

2014年03月07日

JDCN

0627692300100011000P

初出

2007年6月に小社より刊行された。

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