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抱影
ホウエイ
- 著: 北方 謙三

生と死のはざまでほとばしる情念。これが北方謙三だ。 定期的に食事はするが、踏み込まない。響子とは二十二年、そうしてきた。死期が近いと告げられるまでは。硲(はざま)冬樹は画家。売れない絵描きではない。横浜に数軒の酒場を持つ。硲の絵を望んだ響子。消えゆく裸身をキャンバスにして、硲は鑿(のみ)を手にした硲は消えない絵を刻みつけようとする。男と女、北方ハードボイルドの到達点!
生と死のはざまでほとばしる情念。これが北方謙三だ。
定期的に食事はするが、踏み込まない。響子とは二十二年、そうしてきた。死期が近いと告げられるまでは。硲(はざま)冬樹は画家。売れない絵描きではない。横浜に数軒の酒場を持つ。硲の絵を望んだ響子。消えゆく裸身をキャンバスにして、硲は鑿(のみ)で消えない絵を刻みつけようとする。男と女、北方ハードボイルドの到達点!
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目次
第一章 西埠頭
第二章 蝉の日
第三章 揺曳の街
第四章 キャンバス
第五章 水色の牙
書誌情報
紙版
発売日
2013年09月13日
ISBN
9784062776363
判型
A6
価格
定価:825円(本体750円)
ページ数
464ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2014年10月10日
JDCN
0627763600100011000R
初出
2010年9月に講談社創業百周年書き下ろし作品として刊行された。
著者紹介
1947年佐賀県唐津市生まれ。中央大学法学部卒。’70年「明るい街へ」でデビュー。’81年『弔鐘はるかなり』でハードボイルド小説に新境地を開く。’83年『眠りなき夜』で日本冒険小説協会大賞、吉川英治文学新人賞、’85年『渇きの街』で日本推理作家協会賞を受賞。’89年『武王の門』で歴史小説に挑み、’91年『破軍の星』で柴田錬三郎賞を受賞。さらに近年は『三国志』など中国小説での活躍も目覚ましく、2004年『楊家将』で吉川英治文学賞に、’06年には『水滸伝』全19巻で司馬遼太郎賞に、’11年『楊令伝』で毎日出版文化賞に輝く。このほか’09年日本ミステリー文学大賞受賞、’13年紫綬褒章受章。