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オリンピックの身代金(下)
オリンピックノミノシロキンゲ
- 著: 奥田 英朗

要求金額は八千万円。人質は東京オリンピックだ――五輪開催を妨害すると宣言していた連続爆破事件の犯人、東大生・島崎国男が動き出した。国家の名誉と警察の威信をかけ、島崎逮捕に死力を尽くす捜査陣。息詰まる攻防の末、開会式当日の国立競技場を舞台に、最後の闘いが始まった! 吉川英治文学賞受賞作
いったいオリンピックが決まってから、東京でどれだけの人夫が死んだのか。ビルの建設現場で、橋や道路の工事で、次々と犠牲者を出していった。新幹線の工事を入れれば数百人に上るだろう。それは東京を近代都市として取り繕うための、地方が差し出した生贄だ。
――本文より――
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書誌情報
紙版
発売日
2014年11月14日
ISBN
9784062779678
判型
A6
価格
定価:880円(本体800円)
ページ数
432ページ
シリーズ
講談社文庫
電子版
発売日
2015年10月09日
JDCN
0627796700100011000H
初出
2008年11月に角川書店より単行本として、2011年9月に角川文庫として刊行されました。
著者紹介
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライター、構成作家を経て1997年『ウランバーナの森』でデビュー。第2作の『最悪』がベストセラーとなる。続く『邪魔』が大藪春彦賞を受賞。また、2004年には『空中ブランコ』で直木賞を、2009年には本書『オリンピックの身代金』で吉川英治文学賞を受賞した。その他の著書に、『東京物語』『イン・ザ・プール』『マドンナ』『ララピポ』『ガール』『町長選挙』『家日和』『無理』『純平、考え直せ』『我が家の問題』『噂の女』『沈黙の町で』などがある。