
マイページに作品情報をお届け!
雇用、利子、お金の一般理論
コヨウリシオカネノイッパンリロン
- 著: ジョン.メイナード・ケインズ ,
- 訳: 山形 浩生 ,
- 著: ジョン.リチャード・ヒックス ,
- その他: ポール・クルーグマン

この本が、経済学を変え、世界を変えた。
――正確で明快な新訳で読む社会科学史上の偉業
物が売れない、職がない――なぜ市場は自由放任では機能しなくなることがあるのか。ケインズは自らも通暁する古典派経済学の誤謬と限界を徹底的に見据え、ついに現代経済学の基礎となる本書に至った。現実世界に直面し理論をラディカルに(皮肉とユーモアも効かせて)更新する、科学という営みの理想形。
本書の核心を定式化したヒックスの重要論文『ケインズ氏と「古典派」たち』も採録。
ポール・クルーグマン「イントロダクション」より
経済停滞は、経済繁栄の過剰に対する必然的な罰なのだという発想は根強い。経済がそもそもどうやって停滞するに至ったかではなく、どうやって停滞にとどまるかを分析することで、ケインズは経済の苦悶に何か懲罰的なものがあるという発想を葬り去った。つまり『一般理論』は、知識の豊かな規律あるラディカリズムの成果なんだ。
- 前巻
- 次巻
オンライン書店で購入する
目次
イントロダクション――ポール・クルーグマン
日本版への序(1936年)
序文
第1巻 はじめに
第1章 一般理論
第2章 古典派経済学の公準
第3章 有効需要の原理
第2巻 定義と考え方
第4章 単位選び
第5章 期待が産出と雇用を決める
第6章 所得、貯蓄、投資の定義
第6章おまけ 利用者費用について
第7章 貯蓄と投資という言葉の意味をもっと考える
第3巻 消費性向
第8章 消費性向1:客観的な要因
第9章 消費性向2:主観的な要因
第10章 限界消費性向と乗数
第4巻 投資の誘因
第11章 資本の限界効率
第12章 長期期待の状態
第13章 金利の一般理論
第14章 金利の古典派理論
第14章おまけ マーシャル『経済学原理』、リカード『政治経済学原理』などでの金利について
第15章 流動性を求める心理と事業上のインセンティブ
第16章 資本の性質についての考察あれこれ
第17章 利子とお金の本質的な性質
第18章 雇用の一般理論再説
第5巻 名目賃金と物価
第19章 名目賃金の変化
第19章おまけ ピグー教授『失業の理論』
第20章 雇用関数
第21章 価格の理論
第6巻 一般理論が示唆するちょっとしたメモ
第22章 事業サイクルについてのメモ
第23章 重商主義、高利貸し法、印紙式のお金、消費不足の理論についてのメモ
第24章 結語:『一般理論』から導かれそうな社会哲学について
ケインズ氏と「古典派」たち:解釈の一示唆――ジョン・R・ヒックス
書誌情報
紙版
発売日
2012年03月13日
ISBN
9784062921008
判型
A6
価格
定価:1,650円(本体1,500円)
通巻番号
2100
ページ数
576ページ
シリーズ
講談社学術文庫
電子版
発売日
2019年11月15日
JDCN
06A0000000000162955E
著者紹介
著: ジョン.メイナード・ケインズ(ジョン.メイナード・ケインズ)
1883~1946年。イギリス大蔵省など公職を務めた後、ケンブリッジ大で経済学者として活動。「マクロ経済学」の基礎を本書により確立した。著書に『確率論』『貨幣論』など。
1964年生まれ。評論家・翻訳家。調査会社勤務の傍ら幅広い分野で翻訳・執筆を行う。『クルーグマン教授の経済入門』『服従の心理』など訳書多数。本書の要約版も手がける。
オンライン書店一覧
関連シリーズ
-
資本主義の宿命 経済学は格差とどう向き合ってきたか
-
試験対応 新・らくらくミクロ・マクロ経済学入門 計算問題編
-
試験対応 新・らくらくミクロ経済学入門
-
試験対応 新・らくらくマクロ経済学入門
-
経済学の堕落を撃つ 「自由」vs「正義」の経済思想史
-
経済学の思考法 稀少性の経済から過剰性の経済へ
-
戦国大名の経済学
-
現代経済学の直観的方法
-
MMT 現代貨幣理論とは何か
-
左翼の逆襲 社会破壊に屈しないための経済学
-
はじめての経済思想史
-
「幸福な日本」の経済学
-
真説・企業論 ビジネススクールが教えない経営学
-
ノーベル経済学賞 天才たちから専門家たちへ
-
有閑階級の理論
-
ユダヤ人と経済生活
-
マーケット・デザイン オークションとマッチングの経済学
-
暗号通貨の経済学 21世紀の貨幣論
-
歴代日本銀行総裁論 日本金融政策史の研究
-
変わった世界 変わらない日本
-
自由だけではなぜいけないのか 経済学を考え直す
-
経済学再入門
-
二つの「競争」―競争観をめぐる現代経済思想
-
国力とは何か―経済ナショナリズムの理論と政策
-
経済成長神話の終わり 減成長と日本の希望
-
経済成長という病―退化に生きる、我ら
-
経済学はむずかしくない(第2版)
-
経済学の犯罪 稀少性の経済から過剰性の経済へ
-
ヨーロッパ型資本主義-アメリカ市場原理主義との決別
-
はじめての金融工学
-
ゼロからわかる経済の基本
-
ゼロからわかる 経済学の思考法
-
ケインズとハイエク―貨幣と市場への問い